システム監査技術者試験に3ヶ月で合格する方法

はじめに

この記事ではシステム監査技術者試験に合格するための方法を書いていきます。
午後2で論文を書かなければならないため苦労するところはありますが、この記事を読むことで少しでも参考になれば嬉しいです。

合格までのステップ

最初の1ヶ月①:応用情報技術者レベルの学力を身につける

システム監査技術者技術者はIPAが主催する情報処理技術者試験の高度試験に該当するものであり、応用情報技術者レベルの知識があることが前提になっております。そのため、システム監査技術者でも午前1において応用情報技術者の午前1相当の内容の問題が出題されます。

この範囲の学習は応用情報技術者のテキストを一冊マスターすれば習得できると思います。筆者は以下の教材を利用しておりました。 https://www.amazon.co.jp/すぐ理解できるオールカラー-ニュースペックテキスト-応用情報技術者-2021年度版-TAC出版-ebook/dp/B08T8W996V/ref=sr_1_3?dchild=1&qid=1611741759&s=books&sr=1-3

ちなみに午前1は応用情報技術者試験に合格すると2年間免除になるので、応用情報技術者に合格してから受験する方が非常に多いです(筆者もそうでした)

最初の1ヶ月②:システム監査の基本を学ぶ

監査のプロセスを抽象的にまとめると以下になります

リスク評価(計画立案・事前調査等)→リスク対応(監査手続の実施)→結論の報告(監査報告)

このプロセスは通常の業務で実施することは中々無いので、身につけるために苦労しがちな内容です(監査実施プロセスを理解している公認会計士がシステム監査技術者に合格しやすい理由がこちらにあります)。 そのため、システム監査の基本を学ぶためには以下の一冊を通読することがオススメです。 これを3回通読すれば、きっと基本的な知識は習得できていると思います。

よくわかるシステム監査の実務解説(第3版)

残りの2ヶ月②:システム監査の基本を学ぶ

午前1(マークシート)対策

応用情報技術者試験の午前の問題をこなすことです!これに尽きます!
以前書いたこの記事を参考にしていただけると幸いです。

応用情報技術者に3ヶ月で合格した方法

午前2(マークシート)対策

これは非常に簡単で、9割の人が合格できます。 半数がシステム監査関連の問題で、残り半分が午前1の範囲から出題されます。 午後の対策をきちんとおこなえば、システム監査に関する範囲に関してはほぼ正答出来ると思います。もし不安があれば応用情報技術者のテキストを使って復習する程度にとどめておきましょう。

午後1(記述)対策

午後1は記述式の問題になります。

こちらは大問3問から2問を選択して、問題文の内容をベースに回答していく形式になります。

午前1−2までの知識を踏まえて問題文に沿った回答ができることが問われておりますので、難易度は午前に比べて高いです。そのため、午後1対策は非常に重要です。

筆者はTACのテキストを一通り読んだ後、付属の問題を2-3回解いておりました。この程度やればシステム監査上必用な知識を解答用紙に落とし込める様になるかと思います。 https://www.amazon.co.jp/ALL-パーフェクトマスター-システム監査技術者-2021年度-情報処理技術者試験/dp/4813279880/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=システム監査技術者&qid=1611741975&s=books&sr=1-1

午後2(論文)対策

午後2は論文を書く問題になります。これが一番キツイです。 これは大問2つから1問選択して、そのテーマに沿った論文を2時間で書ききらないといけないためです。

  • リスクの把握
  • リスクの評価
  • それに対応する監査手続

勉強方法

テキストに付属している午後2の問題を以下の流れで解いてみましょう

  • 問題文を見る
  • 箇条書きで良いので、答案構成を作成する
  • その答案構成と解答を比較して、どういう点が監査上求められているのかを確認する(その際に、リスク評価→リスク対応のプロセスに沿って書かれているかを理解する)
  • テキストの過去問を2回転する

答案構成というのは論文を書くための下書きのようなもので、論文全体の流れと問題文の解答の内容を整理するために作成します。この答案構成が非常に重要で、この質で論文の出来が決まると言っても過言では有りません。

その答案構成を作成する際には、以下の点を重視すると良いでしょう

  • システム監査人の目線で答えているか?
  • 起こり得るリスクの中身は何か?
  • 監査人の立場でリスクを発見するための手続きは?
  • そのリスクに対応するために、システム監査人が指導するべきことは?

システム監査技術者の論文は、システム監査人の立場で書くことが非常に重要であり、それが出来ていないとIPAの採点講評で毎回のように言われています。ですので、システム監査人の立場ということを忘れずに解答すると良いと思いまます。 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2020r02.html#02oct

念の為、3回分くらいは論文を実際に書いてみるのが良いと思います(これはPCを使っても良いですが、ぶっつけ本番で手書きに挑むのは相当しんどいですw)

さいごに

今回はシステム監査技術者試験の勉強方法について記載しました。

システム監査は監査独特の考え方を身につけるのに苦労しますが、他の分野に比較してシステムに関する専門性が問われることが少ないので、会計士などの監査業務に携わる人によっては勉強しやすいのではないでしょうか。

この記事が学習の手助けになれば幸いです。

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