読解力について考えてみた

はじめに

今の自分が仕事をするにあたり、難解な文章を読み解くことを求められることが多々ある。例えば、新たな会計基準や監査基準報告書といった規程類のキャッチアップ・各種法律の理解などが該当するだろう。

クイックに情報を得たい時には第三者が噛み砕いた解説記事を読むこともあるが、実際に仕事に使えるレベルまで落とし込むためには、原文に当たらないと行けない場面が多々ある。とはいえ、基準や法律といった難しい文章を理解することは相当難しい。

文書を読むこと自体はTwitterでも行っているが、あくまで「消費型の読み方」であるため、文章を腹落ちさせる行為。つまり読解を全くしていないといえよう。

そこで今回は「消費型の読み方」に走らないような読書方法・読解力について考えてみた。

読解とは何か?

読解とは、単純に文章を読む(眺める・音読するなど)だけではなく、頭の中で構造化することと定義する。すなわち、本文をより少ない言葉に要約して、読み手の頭脳に定着させることを指す。

例えば、難しい文章を理解した上で覚えようとしても頭に入らないことが多いだろう。その場合は、「ちゃんと構造化出来ているか?」ということを考えるとよい。

文章をシッカリと読むためには?

読解をするための方法としては、まず精読を意識することである。

精読とは、深い理解を目的とした読書を指す。一読しただけで深い理解が出来るに越したことはないが、難解な概念においてそれを行うことは困難だろう。そのため、理解のために様々な手段を取ることになるだろう。例えば、筆者は以下のようにトライしている。

  1. なるべく手ぶらではなく紙とペンをそばにおいて、文章を構造化して整理する
  2. キーワードを用いて論理の流れ図を作る。要約文を作ってみる
  3. 論理の流れ図や要約文をベースに本文の理解にトライしてみる(そうすれば最初よりも文章が頭に入ってくるようになるはず)
  4. わからない箇所は本の目次や裏書き等一箇所にまとめて、後ほど見返すようにする
  5. そこから再読する。精読が一回ちゃんと出来ていればもっとサラサラ読めるはず

会計士試験などで理論科目が苦手な人(筆者もそうだった)や、文章を読むことに苦手意識のある人は、そもそも1~4番の精読プロセスを実はちゃんとやってないのでは?と思うことがある(何度も言うが、筆者もそうだった)。

これらの方法のキモは、本を眺めるという受動的な行為を身体を使った能動的な行為に変えることだろう。

もし文章を読むことに不安のある人は、上記のような方法を試してみるのは良いだろう。

ただし、メチャクチャ疲れるやり方であるため、腰を据えないと難しいだろう・・・。

参考文献

知的トレーニングの技術

読解力について考え直すのにとても役にたった一冊です。

勉強方法について見直したい人にオススメ。

知的トレーニングの技術〔完全独習版〕 (ちくま学芸文庫)

数学書の読みかた

サッと読んでみても「オフチョベットしたテフをマブガットしてリットにする」みたいになってる数学書の読みかたを丁寧に解説する本になります。

難しい概念を学ぶための方法の参考になるかもしれません。

数学書の読みかた

さいごに

年末年始に大学数学(微分積分・線形代数)にトライしてみたけど、全然進まなかった・・・。計算式ややりたいことは理解していたけど、定義及び定理をきちんと腹落ちさせるためには、自分で数式及び文章を整理する・写経する・他の文献を使い調べるといった行為を行わないといけないし、これがメチャクチャしんどかった。

しかし、こういうプロセスを経ることで使える知識を身につけることが出来るだろうし、今年一杯は愚直にトライしていきたい。

読解力って洒落にならんよなぁ・・・。

おすすめ記事